16歳でこの業界にはいって、早くも30年以上経ちます。
小学生2年生から野球をやっていたんです。
毎日野球のことばかり考えて生活していました。
そんな野球少年だった私は高校も野球が強い学校へ進学したんです。
そんなある日、学校で理由も言われずに、いきなり先生から
叱られ殴られ・・そんな事件がありまして・・・。
後から知った事ですが、もちろん叱られる原因はあったようです・・(笑)
しかし当時の私にしてみれば理不尽な大人の行動に我慢ならなくなり、
気付けば反撃・・・!
その理不尽な大人たちのもとを去る決意をしたのが16歳の時でした。
高校を辞めるということは大好きな野球の道を諦め、働かなければならないということ。
私は学生から社会人へ人生の大きな選択をせざるを得なくなりました。
中学の時にお世話になった野球のコーチにそのことを相談すると「明日からうちに来い。」と一言。
そのコーチのおかげで、働く事、社会の事について右も左も分からなかった私は今に至る鉄筋屋への道を歩む事になりました。
私を雇ってくれたコーチには心から感謝しています。
コーチの一言がなければ、今の私はいませんから。
でも当時の私は決して現場の仕事がしたかったわけではありませんでした。
初めて現場に行った時のことは今でも覚えています。
夏でした。半袖Tシャツで行ったらめちゃくちゃ暑くて(笑)
そんな格好で来るやつあるか、なにしに来たんや、としょっぱなから怒られましたね。
この街でこの年齢で、といったら土方か鉄筋か、こういった現場の仕事しかなかったんです。
若かった私は、仕事をしていても「早く帰りたい」ばっかりで (笑)
年齢の近い先輩も少しはいましたが私が一番年下で毎日毎日使われてばっかり。
最初はただ働いていた、働かされていた、という感じでありましたが歳を重ねるごとに任される仕事の幅も増え、
職人として、一人前として認められるようになってくると仕事が楽しいと感じられるようになってきました。
「若いのによう続けとるな、頑張っとるな」と褒めてもらったことを今でも覚えているのは、
その言葉がきっと嬉しかったんでしょう。
少しずつ、この仕事に誇りを持つようにもなってきました。
今でこそ現場に重機があるのは当たり前ですが、当時は材料である鉄筋を担いで運ぶ、
大変力のいる仕事で1日が終わる頃には毎日ヘットヘトになっていました。
しかし私には野球で培った、体力と根性がありました。
そして自分の選んだ道に対して言い訳や後悔をしたくない、という意地もあった。
なにより、じっとしているのがキライだった。
だからこの仕事が、私の性分には合っていたのかもしれません。
仕事にも慣れた頃、21歳の時に新しい目標ができました。
オートバイのレーサーを目指して仙台へいきました。
鉄筋の仕事をしながらレースの練習。
鉄筋屋は、レースの練習費用を稼ぐためにやっていました。(笑)
しかし当時から私は要領よく、段取りよく、仕事しながら、好きなことをすることが好きだったのかもしれません。
そしてそれ以上に上を目指すとか頂点に立つ、ということが好きだったのかな・・?と今では思います。
レースは和歌山に戻ってからも続けていました。
そして25歳の時、人に使われるままの仕事はしたくない、どうせやるなら1番を目指したい、という野望を胸に、独立を決意しました。
不安だらけの起業ではありましたが、決意をした以上は前に進むしかないと腹を括りました。
営業は初心者ですから、右も左も分からないながら思いつく限り何でもやりました。
時には飛び込み営業もしました。
営業に行って、現場の段取り、職人さんの送り迎えもして、現場を回って、また営業もしに行って。
並大抵の事ではありませんでした。
けれども自分についてきてくれた人たちの生活もかかっているし、自分が仕事を取ってこないと話しが始まらない、とただただ必死に動きまわりました。
営業しながら5年くらいは現場にも出ていました。
しんどいながらも、現場では自分の采配で現場の動きが決まる、その優越感をやっぱり私は楽しんでいました。
職人あがりだったからこそ細かい事にも気を配り、対応できました。
とにかくがむしゃらに頑張り続けた数年間でしたね。
おかげさまで起業から5年後の1991年には法人化し現在に至っています。
これからも当社で働く皆が安全に働け、皆の仕事が途切れないように、そして充実した毎日を送れるように。
そんな環境を作り出すことを目標としています。
そして、いつでも初心に戻って努力をし続ければ、必ず良い結果に繋がると実感しています。
段取り8割、仕事2割。要領良く働いて、仲間、協力会社さん、お客様、趣味、家族、子供達、そしてこの街をずっと、大切にしていきたい。
その為の努力は今後もやめません。
代表取締役 山﨑 幸二
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